2011年11月29日火曜日

伊・仏・独 三か国会談

2011年11月24日にストラスブールで行なわれたフランス・ドイツ・イタリア三カ国会談でイタリアの新首相マーリオ・モンティは次のように語った。
国家財政の安定を目指し、必要な構造改革を実施する。
与えられた「宿題」をこなすのは、すべての国の義務であり、イタリアもそれを果たすつもりだ。
EUの共同責任に関しても、今後、積極的な取り組みを行なう。
EU全体の根本的な安定のためには、税制統合をめざすことが不可欠。小国であろうと大国であろうと、規則は遵守されなければならず、違反した場合には自動的に罰則が科せられるシステムが必要となる。
サルコジ大統領とメルケル首相は、フランスとドイツはモンティの改革を支持すると述べた。

2011年11月28日月曜日

Monti内閣の所信表明

上院での演説より

国会に信頼と権威を取り戻さなければならない。
深刻な緊急事態を乗り越えるために、建設的な一致の精神で立ち向かう。
そして、国民と行政、国民と政治を和解させる。
ヨーロッパは今、戦後最大の難局に直面している。しかし、もしユーロが消滅したら、われわれは50年代に立ち戻ってしまう。
ユーロの未来はこれから数週間の間にイタリアが実行する政策にもかかっている。

3つの柱に基づいた財政再建が必要となる。
1)緊縮予算、2)経済成長、3)平等性。
成長の欠如が、この数年間に国民が行なった犠牲を無駄にしてしまった。
政府の目標は赤字財政からの脱却であり、経済成長がスタートしなかったら信用は得られない。
イタリアの多くの研究機関は以前から「何をすべきか」を表明しており、EUから義務付けられる前にわれわれはそれを知っていた。経済にかけられたギブスを今こそはずさなければならない。
女性と若者が職業につけるような取り組みを優先し、強力な団体・機関を優遇しない。
20-30年後、国債が満期になった頃のイタリアを念頭に置き、債務減少のための犠牲は平等とする。
失敗したら金融危機は自動的にその歩みを進め、社会の弱者層はより厳しい状況に置かれることになるだろう。
この政府の特徴は、人的資源を活用し、イタリアの才気に投資することにあり、成長の障害となるものは取り除く。公共機関に潜入するマフィアを含め、あらゆる種類のマフィアと戦う。
政党間の対立に明け暮れた長い年月に別れを告げ、目標や選択に関しては政党を超えたコンセンサスのもと、国民が政府や行政に信頼をおけるような時代にする。

イタリア新内閣の編成

11月16日、ナポリターノ大統領に指名された新首相、マリオ・モンティは閣僚人事を発表。100%民間人を起用したテクノクラート新内閣が発足した。
Ministri con portafoglio: 大臣名/省
― Mario Monti (マリオ・モンティ)
ministero dell’Economia e Finanze (Interim); 首相 兼財務大臣
― Giulio Terzi di Sant’Agata (ジュリオ・テルツィ・ディ・サンターガタ)
ministero degli Affari Esteri = 外務省
― Anna Maria Cancellieri (アンナ・マリア・カンチェッリエーリ)
ministero dell’Interno = 内務省
― Paola Severino(パオラ・セヴェリーノ)
ministero della Giustizia = 法務省 
― Giampaolo Di Paola (ジャン・パオロ・ディ・パオラ)
ministero della Difesa = 国防省
― Corrado Passera(コッラード・パッセラ)
ministero dello Sviluppo Economico = 経済発展省
ministero delle Infrastrutture e Trasporti =兼インフラ・交通省;
― Mario Catania(マリオ・カターニア)
ministero delle Politiche Agricole e Forestali = 農林政策省
― Corrado Clini (コッラード・クリーニ)
ministero dell’Ambiente, Tutela del Territorio e del Mare 
=環境・国土/海洋保護省
― Elsa Fornero(エルザ・フォルネーロ)
ministero del Lavoro e Politiche sociali con delega alle Pari opportunità
=労働社会政策(機会均等)省
― Renato Balduzzi(レナート・バルドゥッツィ)
ministero della Salute = 厚生省
― Francesco Profumo(フランチェスコ・プロフーモ)
ministero dell’Istruzione Università e Ricerca = 大学科学技術省
― Lorenzo Ornaghi(ロレンツォ・オルナーギ)
ministero dei Beni e Attività Culturali = 文化省
Ministri senza portafoglio: 無任所大臣
― Fabrizio Barca (ファブリツィオ・バルカ)
Coesione territoriale = 地域一体
― Piero Giarda (ピエーロ・ジャルダ)
Rapporti con il Parlamento= 国会連携
― Piero Gnudi (ピエーロ・ニューディ)
Turismo e Sport = 観光・スポーツ
― Enzo Moavero Milanesi (エンツォ・モアヴェーロ・ミラネージ)
Affari Europei = EU関連
― Andrea Riccardi(アンドレア・リッカルディ)
Cooperazione Internazionale e Integrazione=国際協働/融合