2009年6月19日金曜日

Referendum(国民投票)


6月21日(日)、22日(月)に実施される国民投票の結果によっては、総選挙で得票率の最も高い政党に55%の議席が与えられることになるかも知れません。これは、連立内閣の場合に生じやすい混乱や問題を避け、2大政党政治の確立を目指して発案されましたが、一党に権力が集中することが懸念されています。

ラクイラの復興事業

4月6日に大地震に見舞われたラクイラ(L’Aquila)では現在、12,000~14,000人の被災者のために4,000棟のアパートの建設が進んでいます。そのほとんどんどは3階建てで、建物と地面の間に耐震構造が設置され、地面が揺れてもその上に建っている建物に震動が伝わらないように工夫されています。

イタリアのGDP

イタリアのConfindustria(経団連)によると、イタリアのGDP(PIL=Prodotto Interno Lordo) は、
2009年には – 4.9%、
2010年には +0.7% になると予想されています。

FIAT

イタリアの最大手自動車メーカー、フィアットの代表取締役マルキオンネは、労働組合との会合で、生産の「合理化」(生産台数の削減も)を図るが、従業員の解雇と工場の閉鎖/移転は行わないことを約束しました。しかしその目標を達成するためには政府の協力が必要であるとし、政府に賃金補填公庫 (cassa integrazione) の支給を要請しました。
2010年にはフィアットは新モデルを市場に出す予定になっています。

2009年6月15日月曜日

中学卒業資格取得国家試験

6月15日、月曜日、イタリアでは6月に卒業する中学3年生の「中学卒業資格取得国家試験」が始まりました。イタリア語、数学、外国語の筆記試験の後、「Invalsi」と呼ばれる全国共通のクイズ式テスト(イタリア語、数学)、口答試験と続きます。評価は、「ブラーヴォ」というような言葉によるものではなく、10段階評価となります。ちょっと問題になっているのは、この国家試験の実施方法を規定するGelmini(教育相)法によると、受験できるのは「全科目が6以上の通信簿」をもつ生徒となっていることです。
一方、数世代にわたりイタリアの高校生の悩みの種だった大学入学資格取得試験(esame di maturità)は6月25日から始まります。今年も猛暑が訪れると予想されているイタリアですが、国家試験を受ける若者たちにとって、一番汗をかくのは6月になりそうです。

2009年5月27日水曜日

『家族のアルバム』Nando Dalla Chiesa

ナンド・ダッラ・キエサ著『家族のアルバム Album di famiglia』を紹介します。(2009年4月21日Einaudi社出版 194ページ 17ユーロ)

祖父母、叔父・叔母、姉妹、甥・姪、そして両親との「想像してみた会話」35編からなる日記風私小説。20世紀初頭から、ファシズムの時代、第二次大戦、レジスタンス、68年の学生運動、70年代、そして1982年9月3日にパレルモで起きた父カルロ・アルベルト・ダッラ・キエサ将軍のマフィアによる暗殺‥‥。家族とは何だろうか、とナンドは振り返る。
ナンド・ダッラ・キエサにとって家族とは、とめどない愛情と慈しみの日々の流れであり、その中でそれぞれが教え、教わり、世代の異なる人たちの助けによって人生を学んでゆくところ。そこにには、固い絆、連帯感が生まれる。
ナンドは語る。「家族とは、苦しいときに守ってくれる避難所であるだけでなく、大いなる挑戦にそなえて戦略を練るために潜む塹壕であり、そこから人は勇気をもって外の世界に飛びだして行く。真の家族が持つ『美しさと力』を証したいと思い、この本を書いた。
子どもたちには、幼い時にこそ味わえる、夢や魔法のような神秘に満ちた毎日を送って欲しい。そうした豊かな幼年期を過ごすことによって成長し、人生の発見に挑むことができるようになる。過去の出来事をおとぎ話のように聞きながら、長い歴史の営みのなかに自分がいると感じて欲しい」。

2009年5月25日月曜日

猛暑に襲われたイタリアの5月


あまりの暑さに海辺は海水浴客でいっぱい。アイスクリームは飛ぶように売れるし、ヴェネツィアなどの名所には大勢の観光客が押し寄せました。最高気温はアルゲーロ(サルデーニャ島)の36度。ミラノは35度、フィレンツェは33度、ローマが32度を記録しました。涼しさの到来が期待される水曜日(27日)まで、この暑さは続く見込みです。