『あるイタリア人の告白』(1857-1868)の著者イッポーリト・ニエーヴォ(1831-1861)を主人公にしたPaolo Ruffilli著『L’isola e il sogno 島と夢』が出版された。
使命を帯び、パレルモからナポリに向けて出航したイッポーリト・ニエーヴォ。
嵐の中、廃船となることが決まっていたその船はソレント沖で沈没し、ニエーヴォの命も失われた。
ガリバルディにあこがれ、シチリア島に渡った29歳の青年だった。
ルッフィッリの『島と夢』は、小さな詩で終わる。
La luce si fa netta prima di essere offuscata
Il sole immerse infine il disco
I pesci si slanciavano saltando fuori come tante frecce d’argento
Scintillavano prima di tornare a inabissarsi
闇が訪れるまえ、光はより鮮明になる。
やがて太陽はその円盤を沈め、
魚たちはまるで銀矢のように跳ね上がる。
光り輝いていた。
海底に消えてゆくまえに…。
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