アバドが27歳の若さでスカラ座デビューしたのは1960年。1968年から86年までは音楽監督をつとめた。1993年から18年間も留守をしていた「マイホーム」に戻って来たのは2012年のこと。歓喜したスカラの観衆に迎えられた。以前からスカラ座の音楽監督に再就任してくれるよう依頼を受けていたが、アバドが提示した条件、すなわち報酬は、9万本の樹木をミラノに植えることだった。建築家Enzo Piano(エンツォ・ピアーノ)も賛成し、森の中にカテドラルが立つ光景(Piazza del Duomo)がデザインされたが、最初は喜んでプロジェクトに賛成していたモラッティ市長が、資金不足が発覚して許可を出さず、巨匠の夢ははかなくも終わった。
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