『あるイタリア人の告白』(1857-1868)の著者イッポーリト・ニエーヴォ(1831-1861)を主人公にしたPaolo Ruffilli著『L’isola e il sogno 島と夢』が出版された。
使命を帯び、パレルモからナポリに向けて出航したイッポーリト・ニエーヴォ。
嵐の中、廃船となることが決まっていたその船はソレント沖で沈没し、ニエーヴォの命も失われた。
ガリバルディにあこがれ、シチリア島に渡った29歳の青年だった。
ルッフィッリの『島と夢』は、小さな詩で終わる。
La luce si fa netta prima di essere offuscata
Il sole immerse infine il disco
I pesci si slanciavano saltando fuori come tante frecce d’argento
Scintillavano prima di tornare a inabissarsi
闇が訪れるまえ、光はより鮮明になる。
やがて太陽はその円盤を沈め、
魚たちはまるで銀矢のように跳ね上がる。
光り輝いていた。
海底に消えてゆくまえに…。
2011年12月21日水曜日
2011年12月20日火曜日
85歳の年金生活者がおもちゃのピストルで強盗(未遂)
12月14日、クネオ県の田舎の郵便局にピストルを手に老人が強盗に入った。事務員たちは以前何度も物乞いに来たことのある顔見知りの男だったので驚かず、すぐにカラビニエーリに通報した。それを見て逃げた「強盗」は次にクネオ市街の郵便局に押し入ったが、やはり失敗。追跡中だったカラビニエーリに逮捕された。その後はカラビニエーリの兵舎食堂で朝食と昼食をご馳走になった。
老人は「絶望している。年金だけじゃ食べていけないんだ・・・」と言っている。
老人は「絶望している。年金だけじゃ食べていけないんだ・・・」と言っている。
2011年12月19日月曜日
クインティーノ・セッラ、イタリア建国時(150年前)の財務大臣
Quintino Sella scienziato e statista per l’Unità d’Italia
「クインティーノ・セッラ。イタリア統一のために働いた科学者、国政の舵を取った政治家」という題で、ローマのリンチェイ国立アカデミーで2日間のシンポジウムが開催された。
セッラは150年前、イタリアが国家として誕生したときの財務大臣(1862年就任)。科学者(水力学、鉱物学)であり、アルピニストでもあった彼は、革新的な大臣として手腕を振い、財政赤字から脱却するために製粉税など税制改革を断行し、当時、富裕層だけが所有していた国債に高い税率を課す一方で、経費削減にも力を入れたため「節約大臣」とも呼ばれた。
しかし、「いかなる場合にも文化事業だけには財源を確保しなければならない。文化によってのみローマは世界に対して自らの使命を果たすことができる」と文化の振興に努めた。
「クインティーノ・セッラ。イタリア統一のために働いた科学者、国政の舵を取った政治家」という題で、ローマのリンチェイ国立アカデミーで2日間のシンポジウムが開催された。
セッラは150年前、イタリアが国家として誕生したときの財務大臣(1862年就任)。科学者(水力学、鉱物学)であり、アルピニストでもあった彼は、革新的な大臣として手腕を振い、財政赤字から脱却するために製粉税など税制改革を断行し、当時、富裕層だけが所有していた国債に高い税率を課す一方で、経費削減にも力を入れたため「節約大臣」とも呼ばれた。
しかし、「いかなる場合にも文化事業だけには財源を確保しなければならない。文化によってのみローマは世界に対して自らの使命を果たすことができる」と文化の振興に努めた。
2011年12月5日月曜日
Paura nucleare 核への恐れ
フクシマでの「被爆による重い健康被害の発覚」にともない、イタリアでも自国周辺にある27基の原発について不安がつのっている。イタリアから最も近いところにあるのは、トリエステから西に130キロ、クルシュコ(スロベニア)のリンゴ園の真ん中に1981年に建設された原子力発電所。この施設の所長によれば、「将来また故障が起きないという保証はだれもできない。しかし、健康被害はこれからも起きないだろう。過去には30件くらいの故障があったが、放射能が外部に漏れるようなことはなかった」「技術革新や安全のために、当社は年間3,000万ユーロを費やしている」。
一方、グリーンピースの意見は:
「クルシュコに近いザグレブ(Zagrab)から30キロの場所に2基目の建設が予定されていたが、幸いなことにこの計画は中止された。ザグレブの町はあやうく両側を原発に挟まれるところだった。最近の故障についても原因は解明されていない。核廃棄物の恒久的な保管場所はなく、敷地内に保管しており、2011年末には満杯になる。2023年には寿命により廃炉になる予定で、それがクリーンで安全な再生可能エネルギーに転換する契機となるだろう。数十億ユーロもする原発を造らないで、その資金を他のエネルギー源の開発に向け、より賢いエネルギーの使い方をまなぶべきだ」。
27基のなかで一番古いのは1969年に完成したスイスのベズナウ発電所。MOX燃料棒事故を起している。スイス政府は2034年までに全5基を廃炉にすると決定。ロイトハルト環境エネルギー相:「フクシマが今後数十年のスイスのエネルギー政策を変えた」。これからは、500ヶ所以上ある水力発電所の改修・強化、太陽光・風力など再生可能エネルギーの導入により、原発分(39%)を補う。
一方ドイツは、2022年に「ゼロ原発国家」となる道を歩み始めた。
日本も、政府が原発を再稼動させなければ、2012年(来年)にはドイツに先駆けて「原発ゼロ」先進国になることができる。
岸内閣の時代に原発事故の被害想定額を試算したところ、「国家予算の2倍」という結論に達した。政府はそれを国民に知らせず数十年間隠しつづけた。今2011年、やっとそれを国(政権交代後2年)が公表した。数十万人が被曝するという大きな悲劇、現在進行中の悲劇のなかで。
一方、グリーンピースの意見は:
「クルシュコに近いザグレブ(Zagrab)から30キロの場所に2基目の建設が予定されていたが、幸いなことにこの計画は中止された。ザグレブの町はあやうく両側を原発に挟まれるところだった。最近の故障についても原因は解明されていない。核廃棄物の恒久的な保管場所はなく、敷地内に保管しており、2011年末には満杯になる。2023年には寿命により廃炉になる予定で、それがクリーンで安全な再生可能エネルギーに転換する契機となるだろう。数十億ユーロもする原発を造らないで、その資金を他のエネルギー源の開発に向け、より賢いエネルギーの使い方をまなぶべきだ」。
27基のなかで一番古いのは1969年に完成したスイスのベズナウ発電所。MOX燃料棒事故を起している。スイス政府は2034年までに全5基を廃炉にすると決定。ロイトハルト環境エネルギー相:「フクシマが今後数十年のスイスのエネルギー政策を変えた」。これからは、500ヶ所以上ある水力発電所の改修・強化、太陽光・風力など再生可能エネルギーの導入により、原発分(39%)を補う。
一方ドイツは、2022年に「ゼロ原発国家」となる道を歩み始めた。
日本も、政府が原発を再稼動させなければ、2012年(来年)にはドイツに先駆けて「原発ゼロ」先進国になることができる。
岸内閣の時代に原発事故の被害想定額を試算したところ、「国家予算の2倍」という結論に達した。政府はそれを国民に知らせず数十年間隠しつづけた。今2011年、やっとそれを国(政権交代後2年)が公表した。数十万人が被曝するという大きな悲劇、現在進行中の悲劇のなかで。
2011年11月29日火曜日
伊・仏・独 三か国会談
2011年11月24日にストラスブールで行なわれたフランス・ドイツ・イタリア三カ国会談でイタリアの新首相マーリオ・モンティは次のように語った。
国家財政の安定を目指し、必要な構造改革を実施する。
与えられた「宿題」をこなすのは、すべての国の義務であり、イタリアもそれを果たすつもりだ。
EUの共同責任に関しても、今後、積極的な取り組みを行なう。
EU全体の根本的な安定のためには、税制統合をめざすことが不可欠。小国であろうと大国であろうと、規則は遵守されなければならず、違反した場合には自動的に罰則が科せられるシステムが必要となる。
サルコジ大統領とメルケル首相は、フランスとドイツはモンティの改革を支持すると述べた。
国家財政の安定を目指し、必要な構造改革を実施する。
与えられた「宿題」をこなすのは、すべての国の義務であり、イタリアもそれを果たすつもりだ。
EUの共同責任に関しても、今後、積極的な取り組みを行なう。
EU全体の根本的な安定のためには、税制統合をめざすことが不可欠。小国であろうと大国であろうと、規則は遵守されなければならず、違反した場合には自動的に罰則が科せられるシステムが必要となる。
サルコジ大統領とメルケル首相は、フランスとドイツはモンティの改革を支持すると述べた。
2011年11月28日月曜日
Monti内閣の所信表明
上院での演説より
国会に信頼と権威を取り戻さなければならない。
深刻な緊急事態を乗り越えるために、建設的な一致の精神で立ち向かう。
そして、国民と行政、国民と政治を和解させる。
ヨーロッパは今、戦後最大の難局に直面している。しかし、もしユーロが消滅したら、われわれは50年代に立ち戻ってしまう。
ユーロの未来はこれから数週間の間にイタリアが実行する政策にもかかっている。
3つの柱に基づいた財政再建が必要となる。
1)緊縮予算、2)経済成長、3)平等性。
成長の欠如が、この数年間に国民が行なった犠牲を無駄にしてしまった。
政府の目標は赤字財政からの脱却であり、経済成長がスタートしなかったら信用は得られない。
イタリアの多くの研究機関は以前から「何をすべきか」を表明しており、EUから義務付けられる前にわれわれはそれを知っていた。経済にかけられたギブスを今こそはずさなければならない。
女性と若者が職業につけるような取り組みを優先し、強力な団体・機関を優遇しない。
20-30年後、国債が満期になった頃のイタリアを念頭に置き、債務減少のための犠牲は平等とする。
失敗したら金融危機は自動的にその歩みを進め、社会の弱者層はより厳しい状況に置かれることになるだろう。
この政府の特徴は、人的資源を活用し、イタリアの才気に投資することにあり、成長の障害となるものは取り除く。公共機関に潜入するマフィアを含め、あらゆる種類のマフィアと戦う。
政党間の対立に明け暮れた長い年月に別れを告げ、目標や選択に関しては政党を超えたコンセンサスのもと、国民が政府や行政に信頼をおけるような時代にする。
国会に信頼と権威を取り戻さなければならない。
深刻な緊急事態を乗り越えるために、建設的な一致の精神で立ち向かう。
そして、国民と行政、国民と政治を和解させる。
ヨーロッパは今、戦後最大の難局に直面している。しかし、もしユーロが消滅したら、われわれは50年代に立ち戻ってしまう。
ユーロの未来はこれから数週間の間にイタリアが実行する政策にもかかっている。
3つの柱に基づいた財政再建が必要となる。
1)緊縮予算、2)経済成長、3)平等性。
成長の欠如が、この数年間に国民が行なった犠牲を無駄にしてしまった。
政府の目標は赤字財政からの脱却であり、経済成長がスタートしなかったら信用は得られない。
イタリアの多くの研究機関は以前から「何をすべきか」を表明しており、EUから義務付けられる前にわれわれはそれを知っていた。経済にかけられたギブスを今こそはずさなければならない。
女性と若者が職業につけるような取り組みを優先し、強力な団体・機関を優遇しない。
20-30年後、国債が満期になった頃のイタリアを念頭に置き、債務減少のための犠牲は平等とする。
失敗したら金融危機は自動的にその歩みを進め、社会の弱者層はより厳しい状況に置かれることになるだろう。
この政府の特徴は、人的資源を活用し、イタリアの才気に投資することにあり、成長の障害となるものは取り除く。公共機関に潜入するマフィアを含め、あらゆる種類のマフィアと戦う。
政党間の対立に明け暮れた長い年月に別れを告げ、目標や選択に関しては政党を超えたコンセンサスのもと、国民が政府や行政に信頼をおけるような時代にする。
イタリア新内閣の編成
11月16日、ナポリターノ大統領に指名された新首相、マリオ・モンティは閣僚人事を発表。100%民間人を起用したテクノクラート新内閣が発足した。
Ministri con portafoglio: 大臣名/省
― Mario Monti (マリオ・モンティ)
ministero dell’Economia e Finanze (Interim); 首相 兼財務大臣
― Giulio Terzi di Sant’Agata (ジュリオ・テルツィ・ディ・サンターガタ)
ministero degli Affari Esteri = 外務省
― Anna Maria Cancellieri (アンナ・マリア・カンチェッリエーリ)
ministero dell’Interno = 内務省
― Paola Severino(パオラ・セヴェリーノ)
ministero della Giustizia = 法務省
― Giampaolo Di Paola (ジャン・パオロ・ディ・パオラ)
ministero della Difesa = 国防省
― Corrado Passera(コッラード・パッセラ)
ministero dello Sviluppo Economico = 経済発展省
ministero delle Infrastrutture e Trasporti =兼インフラ・交通省;
― Mario Catania(マリオ・カターニア)
ministero delle Politiche Agricole e Forestali = 農林政策省
― Corrado Clini (コッラード・クリーニ)
ministero dell’Ambiente, Tutela del Territorio e del Mare
=環境・国土/海洋保護省
― Elsa Fornero(エルザ・フォルネーロ)
ministero del Lavoro e Politiche sociali con delega alle Pari opportunità
=労働社会政策(機会均等)省
― Renato Balduzzi(レナート・バルドゥッツィ)
ministero della Salute = 厚生省
― Francesco Profumo(フランチェスコ・プロフーモ)
ministero dell’Istruzione Università e Ricerca = 大学科学技術省
― Lorenzo Ornaghi(ロレンツォ・オルナーギ)
ministero dei Beni e Attività Culturali = 文化省
Ministri senza portafoglio: 無任所大臣
― Fabrizio Barca (ファブリツィオ・バルカ)
Coesione territoriale = 地域一体
― Piero Giarda (ピエーロ・ジャルダ)
Rapporti con il Parlamento= 国会連携
― Piero Gnudi (ピエーロ・ニューディ)
Turismo e Sport = 観光・スポーツ
― Enzo Moavero Milanesi (エンツォ・モアヴェーロ・ミラネージ)
Affari Europei = EU関連
― Andrea Riccardi(アンドレア・リッカルディ)
Cooperazione Internazionale e Integrazione=国際協働/融合
Ministri con portafoglio: 大臣名/省
― Mario Monti (マリオ・モンティ)
ministero dell’Economia e Finanze (Interim); 首相 兼財務大臣
― Giulio Terzi di Sant’Agata (ジュリオ・テルツィ・ディ・サンターガタ)
ministero degli Affari Esteri = 外務省
― Anna Maria Cancellieri (アンナ・マリア・カンチェッリエーリ)
ministero dell’Interno = 内務省
― Paola Severino(パオラ・セヴェリーノ)
ministero della Giustizia = 法務省
― Giampaolo Di Paola (ジャン・パオロ・ディ・パオラ)
ministero della Difesa = 国防省
― Corrado Passera(コッラード・パッセラ)
ministero dello Sviluppo Economico = 経済発展省
ministero delle Infrastrutture e Trasporti =兼インフラ・交通省;
― Mario Catania(マリオ・カターニア)
ministero delle Politiche Agricole e Forestali = 農林政策省
― Corrado Clini (コッラード・クリーニ)
ministero dell’Ambiente, Tutela del Territorio e del Mare
=環境・国土/海洋保護省
― Elsa Fornero(エルザ・フォルネーロ)
ministero del Lavoro e Politiche sociali con delega alle Pari opportunità
=労働社会政策(機会均等)省
― Renato Balduzzi(レナート・バルドゥッツィ)
ministero della Salute = 厚生省
― Francesco Profumo(フランチェスコ・プロフーモ)
ministero dell’Istruzione Università e Ricerca = 大学科学技術省
― Lorenzo Ornaghi(ロレンツォ・オルナーギ)
ministero dei Beni e Attività Culturali = 文化省
Ministri senza portafoglio: 無任所大臣
― Fabrizio Barca (ファブリツィオ・バルカ)
Coesione territoriale = 地域一体
― Piero Giarda (ピエーロ・ジャルダ)
Rapporti con il Parlamento= 国会連携
― Piero Gnudi (ピエーロ・ニューディ)
Turismo e Sport = 観光・スポーツ
― Enzo Moavero Milanesi (エンツォ・モアヴェーロ・ミラネージ)
Affari Europei = EU関連
― Andrea Riccardi(アンドレア・リッカルディ)
Cooperazione Internazionale e Integrazione=国際協働/融合
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